ゴルフコースの基礎知識
♦ コースの規定打数(パー)
ゴルフは ボールを打ち出す所(ティーイングエリア)から穴(カップ)までを 何打で フィニッシュできるかを競うゲームだが、そうしたプレーをするために用意された 1つの競技スペースが ホールである。ホールという言葉は 穴(カップ)という意味でも使われるが、5番ホールのように コース上の特定の競技エリアを意味する言葉としても使われる。18のホールをプレーすることで 1ラウンドのゴルフが終了するが、最初のホールが 1番ホール、次いで 2番ホール、そして、最後のホールが 18番ホールになる。各ホールには その長さに応じて 規定打数(パー)が設定される。ルールで定められている訳ではないので 例外はあるが 男子の場合 普通にプレーをして 1打でグリーンにボールが届く 概ね 100 〜 250 ヤードの距離のホールは パー 3、また、グリーンまで 2打が必要と考えられる 251 〜 470 ヤードのホールは パー 4、そして、471 〜 600+ ヤードのホールは パー 5 となる。但し、各ホールには 男子の 80% 前後の距離になる所に 女子用のティーイングエリアが設けられており 一般の女子は その飛距離に応じたコース設定で プレーをすることになる。一方、男子プロの競技が行われるコースのホールは 一般男子ゴルファー用のコース設定より 10% 〜 20% 長く、難易度の高い設定になっていて 男子トッププロが出場する競技では 500ヤード以上のパー 4 が設定されることも珍しくない。なお、ゴルフでは 通常 メートル法でなく、ヤード法(ヤード、フィート、インチ)が使われる。因みに、1ヤードは 91.44 センチである。
標準的なコースには パー 3、パー 4、パー 5 が それぞれ 4 ホール、10 ホール、4 ホールあり、そのパーの合計は 72 になるが、パー 3 が多かったり、パー 5 が少なかったりで、パー 70 とか パー 71 という コースも少なくない。なお、日本では パー 3 のホールを ショートホール、パー 4 のホールは ミドルホール、パー 5 のホールを ロングホールと呼ぶが 実は 和製英語で、外国では そうした言い方をしない。ゴルフ場によっては 27 ホール、36 ホール、場合によっては それ以上のホール数があり、1.5、2、3 コース分のホールを有するゴルフ場もある。 » 様々なゴルフ場の例(写真集)
♦ コースのレイアウト
それぞれのホールは フェアウェイ、ラフ、パッティング グリーン、バンカー、ペナルティーエリア (ウォーター ハザード)、それに、最初にボールを打ち出す ティーイング(ボックス)エリアなどから成っている。(右図参照) ただし、ホールによっては バンカーとペナルティーエリアは ないこともある。ホールの外でプレーの出来ないエリアを アウト オブ バウンズ それを略して OB と言う。ホールが 左右に曲がっているホールのことを ドッグレッグ ホールと言い、それが 右(左)に 曲がっていれば 右(左)ドッグレッグのホールと言う。また、アップダウンがあるコースでは 打ち上げたり、打ち下ろしたりすることが多くなる。いずれにしても、コースの設計者は 様々なレイアウトのホールを配置して 変化に富んだコースにするのが一般的である。ゴルフ場には 加えて 受付 (プロショップ)、ロッカールーム、ダイニングルームなどがある クラブハウス、そして、駐車場、練習場、メンテナンス関連施設などがある。
♦ コースの大きさと距離
18 のホールのゴルフコースには 2万から 2.5万坪 (66 〜 83万平米)前後の土地が必要になるが、それに付帯施設が必要になるから 100万坪前後の土地を有するゴルフ場が少なくない。一般的に 18 ホールのコースのヤーデージ(距離)は 6,000 〜 7,000 ヤードで、女性ティーでは(詳細後述)5,000 〜 5,500 ヤード前後。男子のプロのトーナメントは 近年 7,000 ヤード以上のコースでやられるようになっているが アマチュアのゴルファーは 通常 プロが競技するような長い距離の設定では プレーをしない。
この 18 のホールから成るゴルフコースをプレーすることが 1ラウンドのプレーで プロのトーナメントなどでも 1日のプレーは 通常 1ラウンドである。そして、1番ホールから 9番ホールまでの 9ホールを アウト (OUT) のハーフ、また、10番ホールから 18番ホールまでのハーフを イン (IN) のハーフと言う。日本では ハーフが終わった時点で 昼食を取ったり 休憩を入れるのが一般的だが、欧米では むしろ 休憩を挟まず 18ホールのプレーを一気に行うのが慣例である。
どのゴルフコースにも 女性用ティー (赤)、一般男性用フロントティー (白)、上級者用バックティー (青) 場合によっては チャンピョンシップ ティー (黒) があり、それぞれの技量に応じて 距離が短い設定でプレーしたり、長い設定でプレーしたりすることが出来るようになっている。決まりがある訳ではないが 男性のアマチュア ゴルファーは 白ティー、シングルプレーヤー以上の上級者は 青 (または 黒) ティーからプレーをし、女性は 赤ティー、女性の上級者は 白ティーからプレーをするのが一般的だ。また、男性シニア用に 白ティーと 赤ティーの間に ゴールドティーが別途用意されていることが多い。
♦ パッティング グリーン
ホールのあるグリーンは 芝を最も短く刈ったスムースな面で出来ており、その周りのカラー(エプロンとも呼ぶ)やフェアウェイとは 明確に区別される。グリーン上に乗ったボールは その位置をコインなどマーカーと呼ばれるものでマークして 取り上げて 綺麗に 土などを取り除くことが 許されているなど、ルール上もコースの他のエリアとは 区別されて扱われる。比較的平らなグリーンもあれば、傾斜が強いもの うねっているものなど グリーンの大きさや形状は 様々だが、常に グリーン上には ホール (カップ) が 1つだけ切ってあり、その中央には 旗 (ピン) が立っている。
カップは 直径 4.25 インチ (10.8cm) で その中央には 直径約 0.5 インチ (12.7mm:ルール上の規定はない) の旗竿のポールが刺さっている。従って、図のように ボールは 旗竿があっても(それが垂直に刺さっていれば 約 5mm のクリアランスがあり)カップの中に入るようになっている。昔は パットをする時に旗竿を抜かなければルール違反になったが 現在のルールでは それを残したままパットをしても良くなっているので 残したままパットをする人が多くなったなどの変化も見られている。
18ホールのコースには グリーンとホールが 18 あることになるが 日本で良く見られるスタイルで 一つのホールに 二つグリーンがあるコース(ツーグリーンと呼ぶ)もあり、季節やメンテナンスの都合によって 二つの(場合によっては 夏芝|高麗と冬芝|ベントの種類が異なる芝の)グリーンを使い分けているコースもある。また、ゴルフ場によっては 18ホールのコースが 2つ、3つあることもあり、また、9ホールが 3つで 27ホールのコースなどもあるが、18ホールないコース(多くの場合 9ホール)もある。主に、パー 3 のホールで構成されている 標準の 18ホールのコースに比べ 小さなゴルフ場は ショート コースとか エグゼクティブ コースなどと呼ばれる。
♦ ゴルフ場の料金
最後に 料金は プレーフィー、グリーン フィーなどとも言われるが 通常 どのゴルフ場にも 1ラウンドの平日料金と休日料金が設定されている。季節によっても 料金は 変動するが 概ね 休日料金は 平日料金の倍前後で 平日料金は 5千円 〜 2万円 くらい。通常、名門と言われるゴルフ場の料金は高いが 都心に近いとか アクセスの良いゴルフ場の料金も高くなる傾向にある。この料金には 昼食代、ロッカーや風呂などの施設使用料、ゴルフ場利用税なども含まれるのが普通であるが、料金の表示法は ゴルフ場によって異なるので要注意。なお、18才未満の子供と 70才以上の高齢者は 1日 ¥300 〜 ¥1,200(平均 ¥800)のゴルフ場利用税が非課税になる。また、近年は インターネットを利用することで 予算など自分のニーズに合ったゴルフ場を探し 予約することが出来るようになっている。» ゴルフ場予約の基礎知識|賢いネット予約利用法