定年後のゴルフの楽しみ方
会社勤めをしていた時は 仕事に追われる毎日。そんな現役時代は 休みにゴルフをすることが気晴らしにもなり、実に楽しいものだった。都会の雑踏を離れ 緑と青空の下に ゴルフで汗をかき 食事を楽しむ。プレーの後は ひと風呂浴びて 気の合う仲間とゴルフ談義に花を咲かせる。至福のひと時だ。しかし、定年後は 毎日が休み。やるべき仕事は 食べることと寝ること以外に殆どない。自分で考え、工夫しなければ やることは 向こうからは やっては来ない。ややもすれば、ダラダラと時間を過ごす習慣が付いてしまう。そして、体を動かすことも考えることも少なくなり、体力も気力も低下していく。一方、ゴルフは 比較的 頻度高くやっているのに 上達するための努力をしないと スコアは サッパリ。飛距離が落ちて スコアは むしろ悪くなって行く。そんな状況がしばらく続くと ゴルフは 気晴らしではなくなる。それどころか徐々に億劫にさえ思えてくる。さらに、年金収入だけだと預金は 思ったより早く減っていくし、ゴルフに対する情熱は 一気に冷めてしまう可能性もある。
そうした悲しい状況に陥らないためにも 定年後の趣味をゴルフにするのであれば 目標を設定して練習をするなど 少なくとも 一定程度の努力をし、ゴルフをやる時は それを真剣にやるように努めることが求められる。大変な思いをしてまでやる気はないと考える人も居ようが、趣味を何のためにやるかを考えてみれば 自ずと答えは 出るはずだ。一生懸命働いて 忙しい日々を送ってもいない人に 気晴らしのための趣味では 面白いはずがない。時間とお金を浪費するだけのことになり兼ねない。自由時間が一杯ある人のゴルフは 真剣にやって 上達して初めて 楽しくなるものである。そして、真剣にやる以上は 色々なことに気を配る必要がある。食生活や睡眠の質などに配慮し、エキササイズを積極的にするなど、健康な体を維持することに注力すると同時に、ゴルフの知識を身に付け、練習も一定量は 確保する。ゴルフは 健康に良いと言われるが、ゴルフをやっているだけで健康になる訳ではない。ただ、健康でなければ ゴルフの上達は望めないし、ゴルフを楽しむことさえ難しくなる。ゴルフをすることで健康になれると考えるのではなく、健康を維持して ゴルフのレベルが上がれば ゴルフはもっと楽しくなる的な考え方をしたいものだ。
そこで考えて欲しいのが まず 自分のゴルフの目標を立てることである。ベストスコア、平均スコア、ハンディキャップなどで 適度にチャレンジングな目標を。そして、簡単なもので良いから ゴルフ日記をつけること。ただ、日記は 出来れば ゴルフのことだけでなく、食生活やエキササイズなど 健康な体を維持するための配慮についても記録して欲しい。また、それが長続きするようなスタイルにすることもポイントだ。例えば、何を食べたかとか、お酒をどれくらい飲んだか、また、その日に歩いた距離や万歩計のデータ、腹筋、腕立ての回数などを記すと良いだろうが、それが簡潔に記録できる方法を工夫することだ。一方、自分のゴルフの課題に対して調べた情報のことやゴルフ練習場でやったことなどは 少し詳しく。そして、ラウンドをした時は 結果と気づいた点、反省点や課題などについて書いておくこと。そんな日記をつけていれば 自分の健康に対する意識も行動も変わるし、ゴルフの練習の内容も変わるだろう。そして、本番のラウンド時の集中力などにも違いが出る。
最後に ゴルフを定年後も無理なく楽しむという観点から経済的なことについて少し考えてみよう。どこに住んで、どんな仲間やパートナーとゴルフを楽しむのかが ゴルフに掛かる費用を大きく左右する。都心からそう遠くない高級なゴルフコースで週末にやってばかりいたら費用が膨らむのは当たり前。定年後は ウィークデーにゴルフができる訳だから そうしたゴルフなら 1回あたりの費用は 大雑把に言えば ウィークエンドの半分。都心からそう遠くないゴルフ場でもプレーフィーが 10,000円以下の所もある。さらに、ゴルフが安くやれるエリアなら 5,000円以下のゴルフ場が幾つかあるという環境さえある。それに交通費がどれだけ必要になるかで 一回当たりのラウンドの費用は 概ね 決まる訳だ。経済的なコースを中心にウィークデーにプレーをして腕を磨き、時々は 名門コースへも行ってみる。そんなメリハリのある楽しみ方ができるのも定年後ならのことである。
定年後に移住できる人は 以上のようなことも考えて 無理なく 長年 健康に残りの人生を楽しむことのできる環境づくりも研究してみて下さい。夫婦で 定年後 20年、30年とゴルフを楽しむ。そんな目標を立てて それを達成することも可能なのだ。そうした余生を送る計画も悪くないとは思いませんか?